2013年3月31日

「イワシに喝を入れるためにマグロ投入」はマスコミの創作

当水族館の飼育係です。

実は連日の報道の目的の部分
「イワシに喝を入れるためにマグロ投入」はマスコミの創作です。
最初に記事を見て職員はみんな驚きました。そのような話はしていなかったからです。

もともとこの水槽には20尾くらいのマグロがいましたが、
マグロの飼育は難しくだんだんと減ってきたので追加するというだけの話なのです。
マグロの搬入はほぼ毎年行っています。

これまでイワシが群れから離れることに飼育係が問題視したことはなく、
ましてや危機感を抱いたことは一度もありません。
そこも水族館の面白いところだと考えているからです。

イワシの群れに影響は出るとは思いますが、
食べられることはそうないことはわかっているのでそこに関心はあまりありません。
また、イワシより搬入したマグロの方がビビりな上に
サイズも「60~70cm」と小さいですので影響が出るまで数か月かかると思います。

最初に朝日の記者が創作して、その記事をもとに取材陣が殺到しました。

1社ずつきちんと
「あの記事は創作で、イワシに喝を入れる目的はありません」
と伝えて納得してもらい、その部分も撮影しましたが、
編集で全部カットされていました。
どの記事も嘘と本当がうまいこと混ざっているので性質が悪いです。

昨日共同通信の方にも取材を受けました。
その場では納得してもらえたようですが、果たしてどういう記事になるやら...

当水族館の飼育係です。 実は連日の報道の目的の部分...